同じ曲なのに、雰囲気が違う!?アレンジの魔法

2025年06月26日 16:00
カテゴリ: レッスン記録

こんにちは😊
川口市ピアノ教室の田中です。

先日大人の生徒さんが、今まで練習していた楽譜と同じ曲の違うアレンジ楽譜を購入してきてくれました。

「先生、こっちの楽譜の方が素敵に聞こえる気がして…」と話す◯さん。

さっそく弾き比べをしてみると、まったく同じ曲なのに、印象が全然違います。

🎹 どこが違うの?

違いが出ていたのは主に3つのポイントでした。

1. 左手の伴奏
 → 最初の楽譜はシンプルな和音中心。もう一つのアレンジは、アルペジオや分散和音が多く、音域も広く流れるような雰囲気。


2. テンポやリズム感
 → アレンジ版では、右手に16分音符の細かい動きが加わっていて、メロディがよりキラキラと華やかに感じられました。
 また、付点のリズムが使われていることで、原曲の“切なさ”や“言葉の余韻”がうまく表現されていて、まるで歌を聴いているような感覚になります。
 こうしたリズムの工夫ひとつで、曲の印象がずいぶん変わるんですね。

3. 終わり方の工夫
 →  元の楽譜は自然なフェードアウトで終わる形でしたが、新しいアレンジは最後にしっかり和音で締める構成になっていて、曲の締めくくりがとてもスッキリとして爽やかな印象でした。

本人も「全然ちがいますね」と驚きつつ、
新しい譜面で練習を始めることになりました。


🌟 アレンジの魅力とは?

ピアノを弾くとき、「楽譜通りに弾く」ことももちろん大切です。
でも、“アレンジ”を知ることで、音楽の奥行きや多面性を感じることができるのです。

特にポップスや映画音楽、ジブリなどは、アレンジによって
・優しい雰囲気
・ドラマチックな雰囲気
・ジャズ風やロック風 など、
全く違う表情に生まれ変わります。

💬 教室でもこんな風に取り入れています

私のピアノ教室でも、レベルや好みに合わせて複数のアレンジを紹介することがあります。
・まだ手が小さい子には簡単伴奏アレンジ
・中学生以上なら、少し凝ったコード進行
・発表会には、少し感情をのせやすいアレンジで

自分に合ったアレンジを選べると、練習も楽しくなるし、
「もっと弾きたい!」という気持ちが自然とわいてきます♪

同じメロディでも、伴奏の付け方や演奏の工夫で、音楽の表情は無限に変わります。
それがアレンジの持つ「魔法」のような力です。

楽譜をなぞるだけでなく、「どんな雰囲気で弾きたい?」「どんな風に聴こえてほしい?」
そんなふうに、自分の音楽を探していく過程こそ、ピアノを続ける楽しさのひとつだと思っています☺️

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